あるこじのよしなしごと

妻・息子2人(2014生:小麦アレ持ち/2019生)と四人で暮らしています。ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、育児、その他日常等について綴っています。

『トリックと怪人』(4人プレイ)

お正月、実家で義兄・甥・妻・私の四人で『トリックと怪人』を4人で遊びました。遊んでみて思ったこと等を書いてみました。

ゲーム概要

前回書いた以下の記事にてゲーム概要等を記載しています。

2人戦との違い

前回の記事では2人戦について書いたので、今回はそことの差異という観点で書いてみようと思います

犯人になりづらく、犯人指摘も難しくなる

当たり前の話ですが、プレイヤーが4人になるため、犯人になれる確率は単純計算で1/2から1/4へと低くなります。

更に言えば、2人プレイでは手札が配られた時点で「確実に犯人になれる事が自覚できる」ことが時々ありますが、4人プレイではまずありません。

犯人指摘に関しては4人プレイも2人プレイも同じく容疑者は4人のため難易度は変わらないように思えますが、実際は難しくなります。というのは、2人プレイでは容疑者は4枚でも、そこに介在している思惑はプレイヤー数(2人)分しかないからです。

例えば、黄と青のカードを相手がプレイしてきた時、2人プレイでは(自身の手札に政治家とバー店主が無ければ)政治家とバー店主をセットで出してきたのかな?と推測が立ちます。

本当にそうか?必ずしもそうではないのでは?という異論はその通りですが、言いたいのはそういった形で自身の中で納得のいく話を構築・整理しやすいという事です。

しかし、4人プレイで黄と青が出てきたとしても、政治家とバー店主がセットで出てきているかは分かりません。推理の際には、どこまで精緻に考えるかの程度の差はあれ、四人分の思惑に考えを巡らせなければなりません。そうした意味で、犯人看破に費やす労力は増すという事です。

犯人指摘のウェイトが増す

このゲームの得点契機は、犯人カードをプレイする事、犯人カードを当てる事、そして他プレイヤーに怪人カードを犯人と誤指摘させる事の3つです。

上述の通り、犯人に狙ってなるのは2人戦よりも難しいため、大事なのは犯人指摘による得点です。2人戦では犯人指摘で得られる点数が最大2点までだったのに対し、4人戦では単独正解の場合、一挙に3点が入ることを考えても、犯人指摘はより重要といえるでしょう。

犯人を当てられる状況できっちり当てるのはもちろんとして、不用意に怪人カードを誤指摘しないよう注意することも大事です。そのため、相手が今回怪人カードを切ってきたかどうかを判断する材料を早めに揃えることが肝要です。この点では純粋な推理というよりも、ブラフ系ゲームにおける人間観察的な要素がより強くなるといえます。

怪人カードはカード配布後2ラウンド目に出てきやすいというセオリーがある

今回遊んだ環境では、怪人カードを2枚入れて遊びました。そのため、怪人カードはプレイされやすかったのですが、その多くがカードが配られてから2ラウンド目により出てきやすいという傾向がありました。

2人戦ではカードは毎ラウンド配り直しですが、4人戦では配られた2枚を2ラウンドで一枚ずつプレイするというルールの差異があります。

今回遊んだ私たちが非常に素直だったということの証左かもしれませんが、多くの場合、怪人カードは配布後最初のラウンドでは出てこず、2ラウンド目でプレイされていました。理由は簡単で、今回の場に怪人カードが何枚あるのかという情報を、怪人カードが配られたプレイヤーは極力隠したがる、という心理が働いたものと思われます。

たとえば怪人カードを持っているプレイヤーが配布後1ラウンド目に出したとすると、他のプレイヤーは次ラウンド、少なくとも怪人カードは1枚はもうプレイされたという情報を持った状態で迎えることになります。しかし、もし1ラウンド目でプレイされなかったとしたら、その情報(怪人カードが1枚ある)はカードの所持者だけが独占した状態で2ラウンド目を迎えることができる訳です。そのアドバンテージを得るために、配布後2ラウンド目までは取っておく、ということを皆がしていました。

もちろん、だからこそ裏をかいて1ラウンド目に出す、という考え方もあるわけで、絶対に2ラウンド目で出すべきと言いたい訳ではありません。

ここで言いたいのは、上の項で、怪人カードがどのラウンドで切られたかを判断するのが大事と書きましたが、上記のセオリーを踏まえて各プレイヤーがどういうタイミングで怪人カードを出しているかを観察しておくのが大事ということです。

つまり、上記のセオリーを理解した上で定石のように毎回2ラウンド目に出してくるのか、あるいは原則2ラウンド目に出してくるが時々1ラウンド目にも出すような緩急をつけてくるのか、はたまた特に傾向がなくどちらのラウンドでも頓着なく出してくるのか。ここに少し意識を配っておけば、犯人指摘の推理の重要な材料になるでしょう。

まとめ

上で細かく書いた中でも触れていますが、怪人カードを出すときのブラフ感?といえばいいのか……要するに、周囲に気づかれずに怪人カードをプレイすることの重要性が高くなると強く感じました。

私はその手の行為が苦手で、ゴキブリポーカーとかでもよく出したカードが相手にバレバレになるのですが、今回もそのことで苦戦し、4人中最下位でした。妻との2人戦では比較的勝率高めだったのですが……。他方、妻は推理も怪人のプレイも絶好調で、見事に1位を取っていました。

2人プレイで楽しく遊べたトリックと怪人ですが、4人でもやはり楽しく遊ぶことができました。というか、2人で遊んで楽しめるのであれば、おそらくは4人戦でつまらないと感じることはないのではないかと思います(逆は分かりませんが)。

トリックと怪人

トリックと怪人